¥28,000
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説明
今では希少となった手紡ぎ手織りの布テヌンを用いて、8分袖で胸元に軽くギャザーが入っているブラウスを作りました。予想していたのとは違う色に染まり、藍染めの面白さをあらためて感じたことでした。
生地はインドネシア、ジャワ島の端っこにある小さな小さな村で細々と織り継がれている木綿布。綿花を栽培し、手で紡ぎ、地機(腰機)で織る布です。インドのカディとほぼ同じですが、インドでは既に殆どが機械紡績の糸に取って代わられていることを思えば、このテヌンははるかに原始的で、人が布というものを生み出した頃からほとんど変わっていないのではないかとすら思います。
さすがにもう織り手が激減しています。若い人は村を出て行くし、中年世代は少しはマシな収入となるバティックの仕事に就いているのを現地で見聞きしました。つまりお年寄りしか織っていないのです。あと少しの時間で、消えてしまうのではないかと思います。
インドネシア語はまったくできませんし、宿の人に訊いてもバスや乗合のような交通機関がないということで、車に乗せてもらって村に行きました。村というか、集落の集合体のような場所でした。そこそこ大きな織元も複数ありましたが、村を巡っているとあちこちで織っている人に出会うことができました。
残念ながらその人たちから購入することはできません。彼女たちは糸を買うお金がないので、提供された糸を織り納める契約になっているからです。そんな人たちに何人も会いながら、ようやく1反売れるという家にたどり着きました。家の軒下で、老婦人が布を織っていました。写真の人です。
村を回って今回手に入れられたテヌンはわずか数反。あればあるだけ欲しいと思っていましたが、それはかなわぬ望みのようでした。
その、村の老婦人たちが丹精込めて織ったテヌンに、わが家で作っている藍をかけてみることにし、出来上がったのがこのスカートです。わが家の藍も、テヌンに負けず劣らずの手間を経て染め場に鎮座しています。これほどの手間をかけて建てる藍を、何にかけたら見合うのか、長年考え続けていますが、このテヌンならば見合うを通り越してなお先の何かであろうと思います。
先に仕立て、2023年に建てた藍で4度染め重ねました。元々が生成りだからでしょうか、初回の染めの時には通常は酸化するとすぐに青になるのにいつまでも緑のままで、何が起きているのか不思議でした。その後ゆっくりと青になり、重ねていった次第です。青碧・高麗納戸・花浅葱、和色ですとこの辺りに近い色味です。奥に緑が潜む青のような感じです。
着丈 60cm
身幅 58cm
裄丈 63cm
ネップ、織りムラが多少ありますが、生地の特性とご理解ください。
細かい繊維のようなものが取り切れていないかもしれません、これは藍の葉です、着用したり洗ったり、という繰り返しの中で取れて行きます。現状気になるほどにはついていません。
できれば手洗いしてください。洗濯機の場合はネットに入れてください。
天然藍ですので洗う際に色が出ることはありませんが、最初は若干のアク(水がうっすらと茶色くなる程度)が出る可能性がありますので、別洗いで様子を見てください。
※ご注文の前に、素材、サイズ、色など、十分にご確認ください
※糸の紡ぎから縫製まで、すべてが農家の軒先等の家内工房での手作業です。このため、マスプロによる工場生産品ほどの完成度を認められない場合もあるかと思います。この点、ご理解ください
※特に手織り布の場合、織り傷、織りムラが生じていることがあります。無視できないものについては避けておりますが、歪み等避けきれないものもありますので、生地の特性としてご承知おきください
※染料の匂い等もある場合があります
※撮影場所や明るさ等、できるだけ実物に近い色を出せるよう努力しておりますが、お客さまのモニターに再現される色と実物とに誤差が生じる場合があります。ご了承ください
※色、素材、その他気になる点がありましたら事前にお問い合わせください
※ 最初は色落ちするA可能性がありますので、別洗いで様子を見てください
※実店舗・自サイト、またほかのクラフトマーケットでも同じものを販売しています。このため売り切れの表示が間に合わないことがございますので、ご了承ください。