ラオスの山岳民族レンテン・ヤオ族の手織り藍染の生地で作った手提げかばん
説明
@asama
レンテン族の藍染布2色を使って、小さめのトートバッグを作りました。
レンテン・ヤオ族の藍染が有名になってから、15年以上の月日が流れました。火付け役はヨーガンレールだったと記憶しています。
ラオス北部では、綿花の栽培から収穫、紡ぎ、織り、藍の栽培、収穫、染め、これらの工程を全て手仕事で、行っている村がある。そんな話を私もタイで聞きました。2000年代前半でした。その頃既に、そんな風にして布を織っている場所はアジア各地から消えようとしていました。その民族はランテンだと。調べてみると、レンテンというヤオ族の一支系のようでした。
レンテンの藍は黒に近い濃紺が特徴です。何度も、何十度も染め重ねてそこまで濃くするのだと聞きます。
2007年、2009年と2度、この地域を訪れました。村に入るとあちこちで機織りしていたり、道路に綿花を干していたり、紡ぎながらおしゃべりしている人たちがいたり。家の庭には染めた布がひらひらと風に揺れていました。ラオスの言葉は殆ど話せませんが、身振り手振りで「機織りを見せてください」と伝えるとどの村でも快く質素な家に招じ入れてくれ、機織りを実演してくれました。
3つの村を借りたオートバイで回り、黒に近いところまで染め上げたこれぞレンテン藍と思えるもの、そこまで回数を重ねてはいないけれどきれいなブルーに染まったもの、そしてこれから染める白、の反物を買い求めました。ラオスの物価から考えるとかなり高額でしたが、人々の家を見ると家具らしきものもなく、小さな竈と鍋窯がある程度、けして藍染が有名になって儲かったという風には見えません。仲買人のような人が安く買って行くのかもしれないと思いました。
その後十年近く経ってここに行った人から、「もう合成藍になっている村もあった」と聞きました。私自身はもう10年以上この村々を訪問していません。今はどんな村になっているでしょうか。
レンテンの木綿布は太めの手紡ぎの糸を縦横に使い、横糸を叩き込み叩き込み、かっちりと固めに織りあげています。この布に藍という付着染料を重ねていくので、当然布は少しごわっとした感触になります。
このかばんに使った布も、濃紺のものと青のものとでは手触りが違います。そんなところも感じていただければと思います。
自分たちが織り染め上げた藍染の衣服を着て、小さな小さな土間の家に裸足で暮らしていたレンテン・ヤオ族の人々。手製の機で布を織り、石の甕で何度も染めた布です。もう失われたかもしれない彼ら、彼女たちの布を、気に入っていただけたら。
表面はレンテン・ヤオ族の藍染2色をそれぞれ接ぎ合せて。
裏面は中国の土布(これもブルーは藍染めです)を使いました。
サイズ
横33センチ
タテは上辺から底まで24.5センチ
マチ 8センチ
持ち手長さ 31センチ
素材
表の地布 ラオスの手織り木綿・藍染め
裏地 中国の手織り木綿
@asama アジアの質の高い布をリンコル工房で製作した作品
@some リンコル工房で草木染めを施した作品
@dococa アジアの汎用布、国産布をリンコル工房またはタイの提携グループで製作
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