インドの手紡ぎ手織りの布・カディで作ったワイドパンツです。
りんこる定番のシンプルな形。左右両方に外ポケットがついています。
全体的にかすり模様が織り出されているカディです。
色もかなり珍しい灰青×ベージュ、不思議な色目です。
部分部分でかすりの出方がまったく異なり、雰囲気があります。ちょうどこのパンツでは、左右に異なるかすりの部分が出て、おもしろい出来上がりになりました。
英国に統治されるはるか以前からインドの大地に根を下ろしていた素朴な綿織物のカディ。その後統治下に置かれ、機械製品に侵食されつつあったものを、ガンディーが「インドの心」として復興させたことはとても有名な逸話です。ガンディー自身が糸を紡いでいる写真を、どこかでご覧になったことがあるのではないでしょうか。
この生地は、オールド・デリーの公営(半?)カディショップで求めました。最初はうるさいなぁ、という感じだった初老の男性店員が、私が本気と気付くとあれもこれもと奥から出してきてくれた、その中の1点です。
さらっとした手触りで肌離れがよく、さすが年間のほとんどが夏であるインドの生地だと思います。カディと一口に言っても千差万別ですが、この生地はかなり良質な部類に入ります。暑い時期にさらりと着られる、カディのよさがよく伝わる一点になりました。